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<プロフィール> 1961年生まれ。1985年多摩美術大学卒業後、博報堂入社。2003年戦略から広告までトータルにブランディングを手がける、(株)HAKUHODO DESIGNを設立。2007年デザインを通じてソーシャルな課題解決に取り組む、+designプロジェクトを立ち上げる。2008年11月、雑誌「広告」編集長に就任。主な仕事に、サントリー「伊右衛門」、資生堂「企業広告」など。毎日デザイン賞、クリエイター・オブ・ザ・イヤー、ADC賞グランプリなど受賞多数。また、グッドデザイン賞、毎日広告デザイン賞、D&AD、カンヌライオンなどの審査員を務める。ADC会員、JAGDA会員、日本文化デザイン会議 副議長、多摩美術大学客員教授。 |
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<審査委員からのメッセージ> 一般論として、今の中国よりも日本のほうが、デザインに関しては先進的だという認識があると思う。調査結果※でもそれは出ていた。デザイナー個人の視点で見れば、どこの国の市場で自分の才能を試すか、という判断のときに、より先進的な市場で試したいという心理がある。だから、一見すると、中国に進出してみる魅力が見えにくいかもしれない。 今の中国にデザインの仕事で進出するというのは、純粋に作品性を試す場、という意味よりも、デザインの力で、市場や社会を引っ張り上げるという(起業家的な)要素のほうが強いだろう。その意味で、今回の事業への応募は、「自分の可能性をクリエイティブだけに限定しない広い領域で試せる」という部分にも着目すべきだ。また、単純に中国は人口が多いので、自分の仕事を数多くの人に見てもらえるという利点もある。 あえて不安定な場に自分の身を置いて、違うルールで仕事をしてみる。若いうちに、このような、いわば「他流試合」を経験することは、その後の自分の仕事に必ず生きると思う。イノベーションや気づきは、他の文化と出会いぶつかることで生まれることも大きいからだ。今まで日本の市場では通用してきたことが、中国では通用しないかもしれない。そのときに、違いをきちんと「認識」し、「言語化」することで、大きな気づきを得られるはずだ。今回の支援事業は、自分の考え方のパースペクティブに奥行きを与えること、そのような自己投資に、国がバックアップしてくれる機会だということだ。 そんな「他流試合」が得意そうな、たくましい人材をぜひ派遣してみたいと思う。両国の文化背景の違いを超えることができるような、明確な個性を持った、アイコニックな作品性を持つ人も積極的に派遣してみたい。 また、この派遣事業を通じて、新しい形の「日本らしさ」も伝えられれば良いと思う。調査結果にも出ていたが、現代の中国の人が考える「日本らしさ」は、文化的なものというよりも、工業製品を通じた先進イメージなのだと思う。考えてみれば、はるか昔に中国から伝来した様々な文化や価値観が、長い時間をかけて日本の中で変化・熟成して、現代の日本の先進デザインとして結実したともいえる。今回のデザインの試みが、両国の文化とビジネスの架け橋になれれば素晴らしいと思う。 ※本事業を推進するにあたり、中国企業(上海を中心とした沿海地区)のデザインに対するニーズ調査を行いました。概要は9月初旬、本サイトにて発表します。 永井 一史
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